FAQ

Q1: エージングとは?
A: エージングには、心理的な側面と物理的な側面の両面があるようです。
イヤホンの短期的な評価は、通常使用している製品との相対的評価となることから、免れられることはできません。その為、製品が本当に自分に合っているかを判別するには、ある程度の使用時間が必要となります。エージングには、そうした心理的な側面があります。
物理的な原因を証明するのは難しいのですが、私達は以下の通り考えています。振動板とコイル、コイルからの引出し線等、イヤホン、ヘッドホンには可動部分への接着工程が幾つもあります。その中には、振動板と共に動くよう、硬化後も柔軟性を持たせています。可動する接着部分が、使用と共に動きやすくなり、特性に変化をもたらしているのではないか?と。エージングによる特性の変化は僅かですが、立ち上がりや立ち下がり特性に影響を与える為、クオリティが上がったと感じるのではないかと考えています。
エージング方法としては、上記仮説が正しければ、エージングは実際に使用される音量、ソースで行う方がベターだと考えられます。靴の馴らしに通常とは異なる激しい動きをすると、皺の入り方が激しい動きに最適化されてしまいます。科学的とは言い難い説明ですが、そうしたイメージを持って頂けると理解し易くなると考えています。もし、ソースによる偏りが気になるようでしたら、全ての周波数を入っているピンクノイズをお薦めします。
私達もこのエージングという現象について、データとして示す事ができるよう、解析を進めて行きたいと考えています。
Q2: ケーブルによって音質が変わるのですか?
A: ケーブルは高周波領域では、明確に物理特性に差が生じます。適切な設計、製造されたケーブルと一般的なケーブルとでは伝搬速度や減衰率他の測定可能な数値に大きな差があります。しかし、高周波領域ではその差は明確ですが、音楽を聴く上で必要な周波数帯域では、物理特性のは小さいものになります。
ケーブルの物理特性と音質の因果関係については、解明されておりませんが、私達は高周波領域での物理特性と音質は相関している場合が多いと考え、様々な特性を向上させるアプローチを行っています。
一方、ケーブルの世界は、科学的とは言えない説明がされている製品や精度の低い製品、錯誤を与えるような表記等も多く見られます。しかし、そうした製品の中にも、優れた音質だと感じられるものも多く存在します。オーディオの不思議さと面白さが詰まった世界でもあります。
ケーブルを変えると、音は何かしら変化します。一般的に音質が変わると良く感じてしまうものですので、時間をかけて評価する事をお薦めします。
Q3: イヤーピースによって音質は変わるのですか?
A: イヤーピースによる音質の変化は、密閉度と装着位置によって周波数特性が大きく変化する事によって発生します。
Make各商品ページの「チューニングついて」の項目に、装着位置による周波数特性の変化とイヤピースの密閉度の違いによる特性の変化についての周波数特性の変化を掲載しております。
そちらをご参照下さい。

MAKE1
http://snext-final.com/products/detail/MAKE1#free_2_5

MAKE2
http://snext-final.com/products/detail/MAKE2#free_2_5

MAKAE3
http://snext-final.com/products/detail/MAKE3#free_2_5
Q4: ケーブルの断線の原因と対策は?
A: 断線については、各社対策に苦慮しています。幾つか原因がありますが、最も発生割合の高いものは、一時的に強い力が掛かり、ケーブルとプラグ根元付近で断線するというものです。
プラグの根元では、ケーブルの外被の上に、樹脂を重ねて成形する事で、断線し難くなる対策を行っています。しかし、一時的に強い力がかかった際に、ケーブルの外被とケーブルが内部で滑る事で、ケーブル内の線材の固定部分に力が加わってしまうのです。そうした場合でも線材が切れないように、ケブラー等の引っ張り強度の高い素材を線材の中心部に入れる対策を採用していますが、完全に防ぐ事はできていません。
より強くなる対策は幾つか考えられますが、プラグ部分のサイズが、商品として成立させ難い程大きくなってしまいます。その為、使用の際に断線に注意する事が現実的な対応となります。

ケーブル断線を防ぐ為の対策例
・カバンやポケットに入れて使用する際には、必ずケーブルに余裕があるよう気を付ける。
・カバンの中に入れる際には、他の書籍等と一緒に入れていると、気づかずに強い力がかかってしまうため、カバンのポケット等に入れるようにする。
・オーディオプレーヤー等に巻き付けて収納しない。
・極力イヤホンケースに収納、保存する。
Q5: 試聴時に気を付けた方が良い事は?
A: 音をチューニングする時だけでなく、製品の試聴時は錯覚との戦いです。
以下のような知識を持った上で試聴しても、先入観や錯覚からは免れる事はできません。しかし、注意しないよりは、はるかに適切な評価が可能になります。

音量:一般的に音量を上げた方が良く聴こえます。評価の際には、音量をかなり厳密に合わせないと評価が変わります。
相対比較:試聴時には、普段使用している製品との相対比較となる事から免れられない事に注意が必要です。
試聴順序:製品を比較する時には、試聴の順序によって聴こえ方が大きく変わります。順序を変えても印象が変わらないか確認が必要です。
外観:無意識に外観にも試聴の印象は左右されます。
価格:価格の持つ先入観は大きなものです。高価だから良く聴こえる。コスパを重視していると、価格の割に少し良いと、それを大きく感じる等があります。
努力量:試行錯誤に時間をかける程、良く聴こえるように感じてしまいます。
焦点:低音感を上げたい、等の具体的な狙いがある場合、全体的なバランスを見失い、その部分だけの良し悪しで評価してしまいます。
 
錯覚や先入観から免れる為には、数日試聴せずに時間を空けるといった工夫が大切です。
Q6: チューニングよりも、イコライザーを使えば良いのでは?
A: イコライザー(以下EQ)は便利ですが、通常のソフトウエアやハードウエアのEQを使用すると、位相に大きな影響を及ぼしてしまいます。
位相の変化は直接は判別し難いとされていますが、最終的に音色に影響を及ぼす事となります。
聴感上でも音質のクオリティは低下します。EQによる音質への影響を下げる為には、音圧を下げる方向のみに使い、変化量もおよそ3dB以内に留めるという方法が有効です。
Q7: シングルドライバーとマルチドライバーの違いは?
A: シングルドライバータイプは、1つのドライバーユニット(スピーカー)で全ての帯域を再生する方式です。
マルチドライバータイプは、複数のドライバーユニットを使う方式です。
ダイナミック型、BA型共シングルドライバータイプは、位相特性に影響を与えるネットワークや他のドライバーユニットが無い為、ドライバーユニット次第で品質感や生々しさに強い影響を当たる位相や時間応答特性に優れた製品を作る事が可能です。しかし、ドライバーユニットの設計や製造の難易度は高くなります。
マルチドライバーユニットは、主にBA(バランスドアーマチュア型)を主とした複数のドライバーユニットを使い、各々のドライバーユニットが受け持つ帯域を絞る事で、周波数特性の再生帯域を拡大する事が可能です。また、BA型の問題点であるひずみの大きさを、並列に複数動作させる事で低減する事が出来ます。
一方で、ドライバーユニットの数が増える程、帯域を分割させるネットワークによる位相特性の変化や、各ドライバーユニット間の干渉等問題も多くなり、全体的なバランスを取るのが難しくなります。
上手く調整できると、情報量を多く感じられる優れた音質となります。
Q8: ハイレゾ対応イヤホンとは?
A: 最近「ハイレゾのソフトはハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンでないと再生できないのですか?」と尋ねられる機会があります。
ハイレゾロゴマークがついていない製品でも、ハイレゾ音源を再生する事に問題はありません。寧ろ、ハイレゾマークを取得する為に必要な40kHzまでの再生を謳う為に、無理に高域を上昇させた製品よりも、音質面で優れている製品が多く存在しています。
ハイレゾ対応か否かに関わらず、試聴されて選択される事をお薦めします。
私達は40kHzという再生周波数帯域を実現する事に意味はあるとは考えていますが、高域の再生帯域の拡大がそのまま音質を高めるものではないとも考えています。ハイレゾ音源はCDを超える解像度の高さを持っており、その解像度の高さを生かす事が臨場感溢れる音楽体験の為に、より重要だと考えています。
私達はそうしたハイレゾ音源を生かす為に、高い解像度を優先して製品開発を行い、さらに定められた測定方法に於いて40kHz以上の再生が可能なのであれば、尚良いという考え方を持っています。